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筆者プロフィール
今月は前回からの続き。介護保険を上手に活用するために利用できるサービスをご紹介します。 要介護認定を申請したら30日以内に通知が届きます。 要介護認定で要支援1~要介護5と認定された人がサービスを利用できます。要介護度により利用できるサービス量(給付金額)が異なります。(前回の「介護保険を上手に活用しましょう その2」参照) 例えば、要介護2の判定を受け取った場合に、支給限度額は月19万4,800円で、本人の負担額は1割の1万9,480円です。支給限度額とは現金を支給されるのではなく、サービスを利用できる料金の限度ですのでご注意ください。 介護保険のサービスには在宅介護を支援する居宅サービスと、施設に入所して受ける施設サービスの2種類があります。施設サービスは要介護1以上の高齢者が利用できます。 自宅で介護保険サービスを受けるためにはこの認定を受けるだけではなく、ケアプランの作成が必要です。居宅介護事業者リストをもとに問い合わせをしながら担当のケアマネジャーを決定し、支給限度額の範囲内でケアマネジャーとケアプランを作成します。要介護度によっては、利用できるサービスは異なりますのでケアマネジャーによくご相談ください(要支援の方は地域包括支援センターの相談員、要介護の方は居宅介護支援事業者のケアマネジャーにご相談ください)。 施設を利用する場合には、施設でケアプランを作成します。施設の情報は、お住まいの地域の介護保険課や地域包括支援センターへの問い合わせが必要です。 また、介護保険のサービスに入っていないサービス、例えば配食事サービスや緊急通報サービス、見守りサービスなどを組み合わせることも可能です。市区町村が独自に提供していたり、民間サービスでの提供など費用は介護保険とは別途になります。どんなことで困っているのか、不安を抱えているかをケアマネジャーに伝えることで改善方法を探ることができますので、サービスがないからとあきらめずに伝えてみましょう。 表1 どんなサービスが利用できる? ※画像をクリックするとPDFファイルが表示されます。プリントアウトしてご利用ください。 在宅介護は気を長く持って取り組まないと、途中で息切れをおこしてしまいます。ご相談者の中には、なんとか一人で頑張って介護しようと意気込む方もいらっしゃいます。しかし、介護や家事を同時にこなしていくのはとても大変なこと。介護保険サービスを上手に活用して、家族のライフスタイルも大切にしてほしいと願います。 また、介護の社会化は支える人、支えられる人の双方にメリットが生じます。専門的な知識を持ってケアを行うスタッフは、家族よりも高いレベルの介助を効率よく行うことができます。家族ならではの遠慮もあることでしょう。介護保険料を支払いサービスを活用する利用者として、遠慮なく本音や疑問も伝えましょう。 上手に活用することで自分の役割が明確になり、家族にもゆとりが生まれ、そのぶん高齢者に心のこもった対応ができるのではないでしょうか。 介護サービスを理解しましょう 都内にお住まいの40代女性からのご相談です。 お母様は70代、足底部にできた傷の感染が原因で、ご自宅でも長年車いす生活です。ご自宅はバリアフリー設計で新築され、カ―ナという(工業デザイナー川崎和男さんデザイン)格好がよくて座り心地のよい赤色の素敵な車いすをご利用です(ケアデザインプラザにてご購入)。在宅での暮らしを楽しく工夫されていました。 ケアマネジャーによるケアプランで訪問介護中心のサービスを行っていましたが、もう在宅介護は限界なので施設を探したいとのご相談です。ケアプランを拝見すると、訪問介護サービスしか利用しておらず、傷の消毒やガーゼ交換などはお嬢様(ご相談者)が毎日行っています。会社の経営者でもあるお嬢様は連日の介護と仕事で相当疲れている様子です。医療的な行為が必要な場合は訪問介護ではなく、看護師による訪問看護を利用することができます。相談者の女性は訪問看護というサービスメニューがあることをご存じなかったのです。 よくよく伺うと、傷の状態は長い間改善せず医療的なケアが必要な状況ですが、看護師のケアがあれば改善も十分に期待できます。支給限度額の範囲にはまだ余裕があり、毎月かかる費用が増えても問題はない経済状態とのこと。本来はケアマネジャーが必要なサービスを紹介しながらケアプランを作るべきなのですが、得手不得手もあります。このようなケースはそう多くはないと思いますが、何も知らずお任せにしてしまうことはお勧めできません。「どんなサービスがあるのか」ぐらいは調べておきましょう。そして利用者自身や家族が「何で困っているか」「どんなことをしてほしいか」は伝えましょう。 相談者の女性は、ケアマネジャーに訪問看護サービスの導入をお願いしたところ、負担であった医療的なケアを訪問看護師に安心して任せることができ、生活が一変しました。足底部の傷も改善傾向、痛みも緩和されてきました。数日後の連絡では「もう施設の検討はしないですみそうです。せっかく母にあわせて新築した住まいです。在宅での母の介護をまだ続けてみます」明るいお返事でした。 「ただ、こんな基本的なことも知らずに苦労していたと思うと悔しさでいっぱいです。知識を持っていなくて任せきりにしていた自分自身が情けない気持ちもあります」と心からの本音を吐露されていました。 サービスの利用の際には余裕がなかったとしても、サービスを利用している間に疑問を感じたら、まずはケアマネジャーに相談してみましょう。 1月の大寒を経て、2月4日は立春、そして2月18日は雨水(うすい)です。雨水とは二十四節気の一つ。雪が解け雨水になるという意味があるそうです。美しい日本の言葉ですね。寒い季節ですが風邪などひいていませんか? 昨日、千葉に住む友人の涼子さんから成東産の大粒の苺“ふさのか”が、彼女の優しい気持ちとともにオフィスに届きました。 初春収穫の苺の甘さ、通勤途中に出逢う梅の花の香り、陽射しや雲の少しずつの変化など、まだまだ寒い季節とはいえ春の気配が感じられます。日本的な可愛らしい小花、梅の花は遣唐使が中国から持ち帰ったそうです。花言葉は気品、澄んだ心。古代から人々に愛されたこの花は、8世紀、万葉集に119首と多く読まれています。現代とは異なりモノや娯楽の少ない時代、万葉歌人達はこの季節、雪や梅を観賞しながら世を想い、人を想い、歌を詠んだのですね。 …淡雪に降らえて咲ける梅の花 君がり遣(や)らば、よそへてむかも… (淡雪に降られながら梅が咲いています。この梅の花をあなたに届けたら、あなたは淡雪のことを想ってくださいますよね。) 雨や風の強い冬の日は家の中で温かくして過ごします。日頃からのんびりする時間がなかなかとれませんが、音楽を聴きながら読書する静かな時間がお気に入りです。 ポルトガルには「サウダージ」という言葉があり、哀愁、孤愁、旅愁などと訳されています。そのどれも憂いのことで、ポルトガルでは人生において大切なものとして扱われています。音楽も人も人生も、どこか憂いの感じるものを私は好みます。人が老いてゆく姿も、衰えではなく憂いを感じさせる人には魅力があります。よく聴いているのはアントニオ・カルロスジョビンやジョアン・ジルベルト、ナラ・レオン。どのボサノヴァにもこのサウダージという感覚が流れています。大きな講演の講師を終えほっと一息の休日。「良くがんばったよねー。精一杯やったよねー」。自分をちょっぴり褒めながら猫のように大きな伸びをします。爽やかすぎず哀しすぎず音楽が心地よく体を安ませてくれます。がんばった後はゆるむ!緊張と弛緩。これが何事でも長続きの秘訣ですね。 風邪をひきがちなこの季節は入浴を控えることも多いのではないでしょうか。そんな時はハンドバス(手浴)やフットバス(足浴)で疲れを癒しましょう。入浴は体力を消耗しますから、全身浴ができない日や疲れた時におすすめです。全身浴と同じくらい血行がよくなることが確認されています。モミやユズなどお好みのエッセンシャルオイルを垂らすと、皮膚から浸透する効果とともに室内がよい香りに包まれます。洗面器に少し熱めのお湯を入れ(40~42度)、エッセンシャルオイルを2~3滴入れて、足首や手首まで10~15分ゆったりとつかります。 タクティールケア、というスウェーデンで開発実践されているタッチケアをご存じですか?手足や背中を包み込むようになでると不安な感情や痛みを和らげることができます(参考:「タクティールケア入門」 日経BP)。癌患者や認知症高齢者のケアで使われていますが、誰にでもできることですのでぜひ試してみてください。私も家族に実践しているケアの一つです。日本人である私達は親の手に触れることなどそうそうありませんが、手を包むだけで予測していなかったような表情や言葉が生まれます。 介護は十人十色。人それぞれの介護のかたちが生まれます。けれど共通して言えることは、介護受けることになってしまった人の気持ちはせつなく、ケアする人のからだや心には負担がかかっているということです。少しでも気持ちよく家族を介護する、介護を受ける。暮らしの中で楽しめる自分なりの方法をみつけてゆくと、心がちょっぴり楽になります。 昨日、九州地方では鶯の鳴き声が聞かれたそうです。ホーホケキョ…春はもう近くにきています。 ほっと一息 休日の机 海色のマイカップでゆっくり飲むルイボスチャイティー 流れているアントニオ・カルロスジョビンのCD 外は強風なり
今月は前回からの続き。介護保険を上手に活用するために利用できるサービスをご紹介します。
要介護認定で要支援1~要介護5と認定された人がサービスを利用できます。要介護度により利用できるサービス量(給付金額)が異なります。(前回の「介護保険を上手に活用しましょう その2」参照) 例えば、要介護2の判定を受け取った場合に、支給限度額は月19万4,800円で、本人の負担額は1割の1万9,480円です。支給限度額とは現金を支給されるのではなく、サービスを利用できる料金の限度ですのでご注意ください。 介護保険のサービスには在宅介護を支援する居宅サービスと、施設に入所して受ける施設サービスの2種類があります。施設サービスは要介護1以上の高齢者が利用できます。 自宅で介護保険サービスを受けるためにはこの認定を受けるだけではなく、ケアプランの作成が必要です。居宅介護事業者リストをもとに問い合わせをしながら担当のケアマネジャーを決定し、支給限度額の範囲内でケアマネジャーとケアプランを作成します。要介護度によっては、利用できるサービスは異なりますのでケアマネジャーによくご相談ください(要支援の方は地域包括支援センターの相談員、要介護の方は居宅介護支援事業者のケアマネジャーにご相談ください)。 施設を利用する場合には、施設でケアプランを作成します。施設の情報は、お住まいの地域の介護保険課や地域包括支援センターへの問い合わせが必要です。 また、介護保険のサービスに入っていないサービス、例えば配食事サービスや緊急通報サービス、見守りサービスなどを組み合わせることも可能です。市区町村が独自に提供していたり、民間サービスでの提供など費用は介護保険とは別途になります。どんなことで困っているのか、不安を抱えているかをケアマネジャーに伝えることで改善方法を探ることができますので、サービスがないからとあきらめずに伝えてみましょう。
表1 どんなサービスが利用できる? ※画像をクリックするとPDFファイルが表示されます。プリントアウトしてご利用ください。
在宅介護は気を長く持って取り組まないと、途中で息切れをおこしてしまいます。ご相談者の中には、なんとか一人で頑張って介護しようと意気込む方もいらっしゃいます。しかし、介護や家事を同時にこなしていくのはとても大変なこと。介護保険サービスを上手に活用して、家族のライフスタイルも大切にしてほしいと願います。 また、介護の社会化は支える人、支えられる人の双方にメリットが生じます。専門的な知識を持ってケアを行うスタッフは、家族よりも高いレベルの介助を効率よく行うことができます。家族ならではの遠慮もあることでしょう。介護保険料を支払いサービスを活用する利用者として、遠慮なく本音や疑問も伝えましょう。 上手に活用することで自分の役割が明確になり、家族にもゆとりが生まれ、そのぶん高齢者に心のこもった対応ができるのではないでしょうか。
都内にお住まいの40代女性からのご相談です。 お母様は70代、足底部にできた傷の感染が原因で、ご自宅でも長年車いす生活です。ご自宅はバリアフリー設計で新築され、カ―ナという(工業デザイナー川崎和男さんデザイン)格好がよくて座り心地のよい赤色の素敵な車いすをご利用です(ケアデザインプラザにてご購入)。在宅での暮らしを楽しく工夫されていました。 ケアマネジャーによるケアプランで訪問介護中心のサービスを行っていましたが、もう在宅介護は限界なので施設を探したいとのご相談です。ケアプランを拝見すると、訪問介護サービスしか利用しておらず、傷の消毒やガーゼ交換などはお嬢様(ご相談者)が毎日行っています。会社の経営者でもあるお嬢様は連日の介護と仕事で相当疲れている様子です。医療的な行為が必要な場合は訪問介護ではなく、看護師による訪問看護を利用することができます。相談者の女性は訪問看護というサービスメニューがあることをご存じなかったのです。 よくよく伺うと、傷の状態は長い間改善せず医療的なケアが必要な状況ですが、看護師のケアがあれば改善も十分に期待できます。支給限度額の範囲にはまだ余裕があり、毎月かかる費用が増えても問題はない経済状態とのこと。本来はケアマネジャーが必要なサービスを紹介しながらケアプランを作るべきなのですが、得手不得手もあります。このようなケースはそう多くはないと思いますが、何も知らずお任せにしてしまうことはお勧めできません。「どんなサービスがあるのか」ぐらいは調べておきましょう。そして利用者自身や家族が「何で困っているか」「どんなことをしてほしいか」は伝えましょう。 相談者の女性は、ケアマネジャーに訪問看護サービスの導入をお願いしたところ、負担であった医療的なケアを訪問看護師に安心して任せることができ、生活が一変しました。足底部の傷も改善傾向、痛みも緩和されてきました。数日後の連絡では「もう施設の検討はしないですみそうです。せっかく母にあわせて新築した住まいです。在宅での母の介護をまだ続けてみます」明るいお返事でした。 「ただ、こんな基本的なことも知らずに苦労していたと思うと悔しさでいっぱいです。知識を持っていなくて任せきりにしていた自分自身が情けない気持ちもあります」と心からの本音を吐露されていました。 サービスの利用の際には余裕がなかったとしても、サービスを利用している間に疑問を感じたら、まずはケアマネジャーに相談してみましょう。
1月の大寒を経て、2月4日は立春、そして2月18日は雨水(うすい)です。雨水とは二十四節気の一つ。雪が解け雨水になるという意味があるそうです。美しい日本の言葉ですね。寒い季節ですが風邪などひいていませんか? 昨日、千葉に住む友人の涼子さんから成東産の大粒の苺“ふさのか”が、彼女の優しい気持ちとともにオフィスに届きました。 初春収穫の苺の甘さ、通勤途中に出逢う梅の花の香り、陽射しや雲の少しずつの変化など、まだまだ寒い季節とはいえ春の気配が感じられます。日本的な可愛らしい小花、梅の花は遣唐使が中国から持ち帰ったそうです。花言葉は気品、澄んだ心。古代から人々に愛されたこの花は、8世紀、万葉集に119首と多く読まれています。現代とは異なりモノや娯楽の少ない時代、万葉歌人達はこの季節、雪や梅を観賞しながら世を想い、人を想い、歌を詠んだのですね。
…淡雪に降らえて咲ける梅の花 君がり遣(や)らば、よそへてむかも… (淡雪に降られながら梅が咲いています。この梅の花をあなたに届けたら、あなたは淡雪のことを想ってくださいますよね。)
雨や風の強い冬の日は家の中で温かくして過ごします。日頃からのんびりする時間がなかなかとれませんが、音楽を聴きながら読書する静かな時間がお気に入りです。 ポルトガルには「サウダージ」という言葉があり、哀愁、孤愁、旅愁などと訳されています。そのどれも憂いのことで、ポルトガルでは人生において大切なものとして扱われています。音楽も人も人生も、どこか憂いの感じるものを私は好みます。人が老いてゆく姿も、衰えではなく憂いを感じさせる人には魅力があります。よく聴いているのはアントニオ・カルロスジョビンやジョアン・ジルベルト、ナラ・レオン。どのボサノヴァにもこのサウダージという感覚が流れています。大きな講演の講師を終えほっと一息の休日。「良くがんばったよねー。精一杯やったよねー」。自分をちょっぴり褒めながら猫のように大きな伸びをします。爽やかすぎず哀しすぎず音楽が心地よく体を安ませてくれます。がんばった後はゆるむ!緊張と弛緩。これが何事でも長続きの秘訣ですね。 風邪をひきがちなこの季節は入浴を控えることも多いのではないでしょうか。そんな時はハンドバス(手浴)やフットバス(足浴)で疲れを癒しましょう。入浴は体力を消耗しますから、全身浴ができない日や疲れた時におすすめです。全身浴と同じくらい血行がよくなることが確認されています。モミやユズなどお好みのエッセンシャルオイルを垂らすと、皮膚から浸透する効果とともに室内がよい香りに包まれます。洗面器に少し熱めのお湯を入れ(40~42度)、エッセンシャルオイルを2~3滴入れて、足首や手首まで10~15分ゆったりとつかります。 タクティールケア、というスウェーデンで開発実践されているタッチケアをご存じですか?手足や背中を包み込むようになでると不安な感情や痛みを和らげることができます(参考:「タクティールケア入門」 日経BP)。癌患者や認知症高齢者のケアで使われていますが、誰にでもできることですのでぜひ試してみてください。私も家族に実践しているケアの一つです。日本人である私達は親の手に触れることなどそうそうありませんが、手を包むだけで予測していなかったような表情や言葉が生まれます。 介護は十人十色。人それぞれの介護のかたちが生まれます。けれど共通して言えることは、介護受けることになってしまった人の気持ちはせつなく、ケアする人のからだや心には負担がかかっているということです。少しでも気持ちよく家族を介護する、介護を受ける。暮らしの中で楽しめる自分なりの方法をみつけてゆくと、心がちょっぴり楽になります。 昨日、九州地方では鶯の鳴き声が聞かれたそうです。ホーホケキョ…春はもう近くにきています。
ほっと一息 休日の机 海色のマイカップでゆっくり飲むルイボスチャイティー 流れているアントニオ・カルロスジョビンのCD 外は強風なり
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