介護マガジン

ソーシャルワーカー 金沢次郎の「心のよろず屋 奮闘記」

2010/07/01 デンマーク

4年に1度の世界の祭典、サッカーワールドカップが始まった。そして日本代表も初戦に勝利し、予選突破の可能性も見えてきた。予選最終戦はデンマークとの試合になる。この原稿が掲載される頃にはどのような展開になっているのか、楽しみでもあり少し怖い気もする(現在6月22日。デンマーク戦は6月25日未明です)。テレビやインターネットでもここ数日はデンマーク戦に向けての特集が多い。そこで何気なく今度日本が対戦するデンマークの福祉はどのようになっているのか調べてみた。

デンマークは福祉国家で、福祉の分野でいえば、日本よりも随分進んでいる。「ノーマライゼーション」を生みだしたのもデンマークで、日本のみならず、世界中に大きな影響を与えている。「ノーマライゼーション」の思想はもともと知的障害者の家族会の運動からスタートして、これまで施設に収容することが当たり前だった、障害者福祉から、脱施設、できる限り地域で普通に生活することを目指す大きな転換点になった。今では当たり前の在宅サービスもこのノーマライゼーションの考えに影響を受けている部分が大きいと言われている。

日本では最近消費税の値上げなどが議論されてきているが、デンマークの消費税は25%で、所得税は収入の約50%にもなる。その代わり、基本的にだれでも医療は無料で受けることができ、その他にも様々な福祉サービスを受けることもできる。施設もなくし、24時間在宅サービスを実現していることでも有名なようである。

もちろんデンマークと日本では国民性も含め条件も色々と違うので一概にデンマークのやり方が日本よりも優れているとは言えない部分もあるが、今日本で色々議論されたり試されていることの多くが既にデンマークでは実現されているような印象を受けた。今後もデンマークからはたくさんのことを学んでいく必要があると思う。ただしサッカーではデンマークに負けるわけにはいかない。

ワールドカップをみていると、普段はあまり興味がわかなかった国のことも色々知ることができておもしろい。ただ、どうしても最終的には福祉のことはどうなっているのかというところに興味がいってしまうのが職業病のような気がする。6月25日の試合ではお互いに良いプレイをしてもらいたいと思う。来週の今頃は日本が決勝トーナメントに進んでいることを願っている。