介護マガジン

Healthink徒然

2010/07/01 Vol.13 病院でのメディアとのつきあい方

“ひとり灯のもとに文をひろげて、見ぬ世の人を友とするぞ、こよなうを慰むわざなる”
兼好さんの言うように、入院中の慰めには読書をはじめとして、本に限らず新聞、雑誌、テレビ、ラジオなどメディアとの付き合いはかかせないものです。

病院での空白時間は、自分を見つめ直すのには絶好の機会であることも事実ですが、一方、私などの凡人では、あれこれくよくよ考えてしまい鬱々としてしまうものです。小人閑居して不善を為すとはよくいったもので、メディアとのつきあいは気分転換・退屈しのぎが目的。先の兼好さんのように世界を広げるレベルには達しません。

▼入院してわかるメディア特性

メディアと言えば、印刷メディアと電波メディアに大別されます。また人との関わりにおいては能動的なメディアと受動的なメディアに区分けされましょう。
病院生活は、当初は気力も充実していますが、入院生活が長引くにつれ徐々に気力は減退していくモノです。ふつう快方に向かって行くのですから元気が満ちてくるはずですが、不思議です。
そんな訳でメディアへの志向も能動的なそれよりも受け身的なものへと変わって行きます

結局はテレビは「電気紙芝居」。ロビーや談話室にあるものを他の患者さんと一緒に見ることが1番だと悟りました。
皆と見る番組は好みの最大公約数で決まりますから、無難な旅番組、野球中継、ニュース番組となります。この際のテレビの役割は患者コミュニティのバインダーです。

▼「ながらメディア」ラジオ

最近、ラジオが見直されていると言われます。かつてのラジオファンは、若者が中心でしたが、最近はシニアを中心にして支持が増えているようです。
ラジオは「ながら」メディアと言われ、まさに耳さえ開いていれば、何をしていても楽しめる媒体ですが、この自由さが病院暮らしには打ってつけです。
このことに気づいてから、私は小型の携帯ラジオを購入し、ひたすら聴取するようになりました。便利なのはいつでも、どこででも聴取でき、また番組のバラエティも豊富で、しかも工夫がこらされており楽しめることです。何よりも嬉しいのは目が疲れないことで。
ただ残念なのは電波の指向性があることで病院の構造、病室の位置によっては聞きづらいこともあることで、この辺、何とかならないか?といつも思っています。
また好みの番組が常にオンエアされているわけではありません。

▼うれしい新兵器iPod

こうしたラジオの欠点を補ってくれるのがiPodです。
いまや私は入院スケジュールが決まると、パソコンからお好みの音楽、語学学習CD、落語などを選択して、iPodにダウンロードしオリジナルの番組を作っています。言わば自分自身のための放送局。まさにお手軽ユビキタスの実現、この新メディアは入院中には手放せません。
高齢者が新兵器をもって入院する!…。このギャップを密かに楽しむ私です。