介護ニュース - 海外レポート

海外の介護に関する取材レポートのコーナーです。カナダ在住の三宅秀子氏より月1回お届けします。

車の運転に対しての一考

  • カナダの風景

みなさんは車を運転されますか?運転されるなら、元気なうちはいつまでも運転をしたいと思っていらっしゃると思います。車は自由にどこにでも行ける、ある意味独立・自立している証明かもしれません。しかし、年齢を重ねると自分ではそう思っていなくても、危険なことが多々あるようです。

先日、バンクーバー郊外のリッチモンドで、70代の女性が運転する車がコーヒーショップのパティオに車ごと突っ込み、6人が怪我をするという事故がありました。幸い命には別状は無かったようですが、2人が病院に運ばれるという騒ぎでした。事故の起こった原因は、車を運転していた女性が、車を止めようとして、バックするつもりが、アクセルを踏んでしまったそうです。警察は、その女性に対してのどのような罪を科すか検討中とのことです。

また先月は高速道路を逆走した80歳代の女性が正面衝突し、死亡した事故もありました。7月1日のカナダデー(カナダの建国をお祝いする日)にて公園でお祭りが行われている時に、80歳代の女性がアクセルを間違えて踏み込んで突っ込むという事故もありました。数ヵ月前にはやはり80歳代の男性が店に車ごと突っ込んだという事故もありました。

こうしてみてみると、報道されているだけでもかなりの数の事故があり、それはかなりの確率でアクセルとブレーキの踏み間違いで起こっています。

  • 運転イメージ

The British Columbia Automobile Association (ブリティッシュコロンビア州自動車協会)によると、お年寄りの事故は、他の年齢層の運転者(若年層の運転者を除く)に比べて、衝突事故の割合が大きいとされています。また怪我の度合いがひどいという場合が多く、死亡につながるケースも多いと報告されています。また80歳になると、より疲れやすくなり、運転に支障が出るケースが多いとも言われています。しかし、現在のところ、自動車協会は年齢ではなく、病気など医療的な問題で運転に支障をきたすことの方がより問題だと考えています。

80歳になると、または医療的に何らかの問題がある場合、医者の診断書で免許の更新の有無が決められ、2年ごとに試験を受けなればならないと決められています。これは、カナダ全土で共通の規則となっています。

運転をするという事は、1キロメートルごとに約15回の大きな判断をしなければいけないそうです。“見て、判断し、実行する”これが運転するときに最も大事な要素です。例えば、40歳以上の運転者は、若い運転者に比べて速度計から道路に目をやり焦点をあわせるのに丸2秒以上長くかかるそうです。また、瞬時の判断も遅くなりがちです。そして、判断後の行動がまたより時間がかかってしまうというテスト結果が出ています。しかし、運転をあきらめることはないのです。
自分の年齢を考え、いかに安全に運転をするか自身で対応することです。現在、自動車協会が主催してお年寄り向けの安全運転ワークショップなどが開かれています。そのようなワークショップに行き、自分の運転を再度見直し、安全運転の仕方を勉強することが大事です。長年運転しているとつい自分の能力に過信しがちですが、事故は自分だけでなく、他人も巻き込む可能性のとても高いものです。人生長く生き、楽しく生きるためにも、謙虚な気持ちでワークショップなどに参加して安全運転を心がけたいですね。