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障害者の就職・転職に関する情報を提供するコーナーです。最新の求人情報も検索できます。
筆者プロフィール
今回のケーススタディは、下肢障害を持つ30代女性の事例です。 彼女は、“毎週1回の通院のために休みを取れること”、“駅から徒歩5分以内の職場であること”、“通勤ラッシュを避けるため10時出社であること”、“乗り換えが無しで電車通勤できること”、“最寄り駅が乗降客の多い快速や急行が停車するような大きな駅では無いこと”…という条件を満たす就職を決めました。 自分の納得のいく環境で仕事をするため、あきらめずに転職活動を続けて見事内定を手にした事例です。 Oさんの事例 ■ 年齢/性別:30代後半・女性 ■ 在 住:神奈川県 ■ 障 害:下肢4級 ■ 業種/職種:鉄鋼専門商社/総務事務 10年勤めた会社を退職 Oさんは、生まれた時から左右の足の長さが少し違っていましたが、一般の私立高校を卒業して、都市銀行に正社員・一般事務職として採用されました。都銀では約3年間、事務職として支店の窓口業務やバックオフィス業務を経験したのですが、なかなか厳しい支店だったようで、足への負担が激しくなりました。かといって、一緒に働く方達に障害への配慮をお願いできるような雰囲気でもなく、思い切って退職し転職をしました。 銀行を退職後はブランクなくソフト開発会社の人事部に正社員として採用されました。ここでは人事業務を約15年にわたって経験し、人事異動関連業務、社内規定管理、勤怠管理、給与業務、福利厚生関連全般など人事関連の業務を幅広く担当しました。その会社では、Oさんの持つ明るい笑顔と正確な事務処理で、多くの社員のみなさんをサポートし、社内の縁の下の力持ちとして活躍しました。 このソフト会社に勤務して約10年になるころ、30歳を過ぎたOさんは、神経線維腫症Ⅰ型(レックリングハウゼン病)という難病の診断を受けました。手足など末端部の痛み・痺れがひどくなり、電車を乗り継いで通勤することや、外出をすることなど、色々な事が困難になってきたため、もう少し自宅に近い会社に転職することを決意しました。しかし、それからも今までどおり月曜日~金曜日、9時~18時のフルタイム勤務で、必要に応じて残業にも対応していたOさんは、多くの社員さんから頼りにされていたため、退職後は人事部が大変だったと思います。 希望する条件をはっきりと提示 3社目への転職は、Oさんが30代半ばのころ。下肢障害に加え、毎週金曜日は難病の治療のため通院をしていたため「週4日勤務」という条件で勤められる人事の仕事を探すために、テンプスタッフフロンティアにも登録にお越しになりました。 この時には、残念ながら弊社からOさんの希望する条件にマッチする求人をご紹介することができませんでしたが、その後、自身の努力でIT系エンジニアの派遣会社に採用され、派遣契約の管理業務や給与計算業務のサポート、営業社員の経費管理業務などを週4日の勤務で担当することになりました。 ところが、2008年秋のリーマンショック(世界金融危機)以後、金融業界や製造業と共に、人材派遣の業界も厳しい時代に突入し、Oさんの勤務先でもリストラが行われる状況になりました。それを受け「働きながら転職活動を行おうと思うので仕事を紹介して欲しい」という連絡が、Oさんから弊社にありました。 登録からは約1年が過ぎていたため、Oさんの最新の状況と転職条件の確認をかねて、大畑がご自宅近くにお伺いして面談を行いました。1年前と変わらず意欲的で、明るい笑顔が素敵なOさんでしたが、足の状態は悪化していました。通勤で歩く距離を少しでも短くするために最寄駅により近いところへ転居される予定だとのことでしたが、次の転職先は「彼女が歩いて駅から5分以内」であることが、長く安定して勤務するための最低限の条件であることが分かりました。 更に、通勤ラッシュの電車には乗れないこと、エスカレーターやエレベーターがあったとしても電車の乗り継ぎで駅構内を歩くことは困難なこと、乗降客が多い駅では他のお客様とのちょっとした接触で転倒する可能性が高いことなど、会社に行く前に考慮する必要があることが複数確認できました。 私たち紹介エージェントのメモ書き風にOさんの就業条件をまとめるとこんな感じになります。 ・下り電車通勤、乗換無し、駅直結勤務先、10時以降始業、週4日残業可、人事業務希望 ・ 在職中、内定後1ヵ月スタート、希望月給○○万円、雇用形態不問 このメモを改めて見た私は「マッチする求人を探し出すのは、正直大変だな…。」と、思いました。実際に、総ての条件が満たされる求人は、やはり極わずか。必死で探してご案内はしてみたものの、残念ながら、企業側の採用条件と彼女の条件がマッチせず、紹介に至る求人はありませんでした。 努力を惜しまず、最後まであきらめない!…それが成功の秘訣 でもOさんは、ハローワークの求人や、新聞の求人欄、折込チラシの求人情報などをチェックし、少しでも可能性がありそうな会社のことを調べて、コツコツ応募し続けていらっしゃいました。その途中で、時々大畑に「こんな求人を見つけたのですが、テンプスタッフフロンティアでは扱っていませんか?」とメールを送られていました。本当なら、私どもエージェントが企業や求人をOさんへ紹介するべきなのですが、逆に彼女から求人情報や企業を教えていただいて、私どもが“営業”に行く形になっていました。Oさんの希望する条件がかなうかどうか?の確認をしたり「こんな方がいらっしゃるのですが…」と売り込みに行く…そんな“営業”です。 希望条件に多少マッチしない求人でも、Oさんは自分で幅広く応募を続けたのですが、なかなか面接に呼ばれることも無いまま時間が過ぎて、とうとう昨年の春、勤務先の派遣会社のリストラで、会社都合退職をすることとなりました。 「働きながら次の仕事を見つけたい」、当初はそう考えていた彼女ですが、前向きに気持ちを切り替えて「これで就職活動に専念できる!」と、自分にマッチした仕事・会社を探し続けました。 在職中から始めて2年以上あきらめずに努力し続けたOさんは素晴らしいと思います。私も、彼女を見ていて「最後まであきらめずに“やり続ける”人は、必ず成功するんだな。」と、実感させられました。 今回ご縁があって就職が決まった鉄鋼専門商社は、当初私どもに依頼していた採用条件を、Oさんの希望条件を満たすため大幅に変更して、彼女を雇用してくださいました。 弊社の紹介でOさんの就職が決定したことは、とても嬉しいことなのですが、彼女自身が素晴らしい人だからこそ、会社の方が条件を合わせてくださったわけで、「制約・制限の多い困難な条件を私どもが何とかしたわけでは無いのだ。」と反省するケースでもあります。 Oさんや彼女を雇用された会社のような素晴らしいお客様に、良い刺激をたくさんいただくことで、経験を増やし、よく考え、次はより早く、質の高い満足をご提供できるよう我々も力を尽くします!! 情報提供:
今回のケーススタディは、下肢障害を持つ30代女性の事例です。 彼女は、“毎週1回の通院のために休みを取れること”、“駅から徒歩5分以内の職場であること”、“通勤ラッシュを避けるため10時出社であること”、“乗り換えが無しで電車通勤できること”、“最寄り駅が乗降客の多い快速や急行が停車するような大きな駅では無いこと”…という条件を満たす就職を決めました。 自分の納得のいく環境で仕事をするため、あきらめずに転職活動を続けて見事内定を手にした事例です。
■ 年齢/性別:30代後半・女性 ■ 在 住:神奈川県 ■ 障 害:下肢4級 ■ 業種/職種:鉄鋼専門商社/総務事務
Oさんは、生まれた時から左右の足の長さが少し違っていましたが、一般の私立高校を卒業して、都市銀行に正社員・一般事務職として採用されました。都銀では約3年間、事務職として支店の窓口業務やバックオフィス業務を経験したのですが、なかなか厳しい支店だったようで、足への負担が激しくなりました。かといって、一緒に働く方達に障害への配慮をお願いできるような雰囲気でもなく、思い切って退職し転職をしました。 銀行を退職後はブランクなくソフト開発会社の人事部に正社員として採用されました。ここでは人事業務を約15年にわたって経験し、人事異動関連業務、社内規定管理、勤怠管理、給与業務、福利厚生関連全般など人事関連の業務を幅広く担当しました。その会社では、Oさんの持つ明るい笑顔と正確な事務処理で、多くの社員のみなさんをサポートし、社内の縁の下の力持ちとして活躍しました。 このソフト会社に勤務して約10年になるころ、30歳を過ぎたOさんは、神経線維腫症Ⅰ型(レックリングハウゼン病)という難病の診断を受けました。手足など末端部の痛み・痺れがひどくなり、電車を乗り継いで通勤することや、外出をすることなど、色々な事が困難になってきたため、もう少し自宅に近い会社に転職することを決意しました。しかし、それからも今までどおり月曜日~金曜日、9時~18時のフルタイム勤務で、必要に応じて残業にも対応していたOさんは、多くの社員さんから頼りにされていたため、退職後は人事部が大変だったと思います。
3社目への転職は、Oさんが30代半ばのころ。下肢障害に加え、毎週金曜日は難病の治療のため通院をしていたため「週4日勤務」という条件で勤められる人事の仕事を探すために、テンプスタッフフロンティアにも登録にお越しになりました。
この時には、残念ながら弊社からOさんの希望する条件にマッチする求人をご紹介することができませんでしたが、その後、自身の努力でIT系エンジニアの派遣会社に採用され、派遣契約の管理業務や給与計算業務のサポート、営業社員の経費管理業務などを週4日の勤務で担当することになりました。
ところが、2008年秋のリーマンショック(世界金融危機)以後、金融業界や製造業と共に、人材派遣の業界も厳しい時代に突入し、Oさんの勤務先でもリストラが行われる状況になりました。それを受け「働きながら転職活動を行おうと思うので仕事を紹介して欲しい」という連絡が、Oさんから弊社にありました。 登録からは約1年が過ぎていたため、Oさんの最新の状況と転職条件の確認をかねて、大畑がご自宅近くにお伺いして面談を行いました。1年前と変わらず意欲的で、明るい笑顔が素敵なOさんでしたが、足の状態は悪化していました。通勤で歩く距離を少しでも短くするために最寄駅により近いところへ転居される予定だとのことでしたが、次の転職先は「彼女が歩いて駅から5分以内」であることが、長く安定して勤務するための最低限の条件であることが分かりました。
更に、通勤ラッシュの電車には乗れないこと、エスカレーターやエレベーターがあったとしても電車の乗り継ぎで駅構内を歩くことは困難なこと、乗降客が多い駅では他のお客様とのちょっとした接触で転倒する可能性が高いことなど、会社に行く前に考慮する必要があることが複数確認できました。
私たち紹介エージェントのメモ書き風にOさんの就業条件をまとめるとこんな感じになります。
・下り電車通勤、乗換無し、駅直結勤務先、10時以降始業、週4日残業可、人事業務希望 ・ 在職中、内定後1ヵ月スタート、希望月給○○万円、雇用形態不問
このメモを改めて見た私は「マッチする求人を探し出すのは、正直大変だな…。」と、思いました。実際に、総ての条件が満たされる求人は、やはり極わずか。必死で探してご案内はしてみたものの、残念ながら、企業側の採用条件と彼女の条件がマッチせず、紹介に至る求人はありませんでした。
でもOさんは、ハローワークの求人や、新聞の求人欄、折込チラシの求人情報などをチェックし、少しでも可能性がありそうな会社のことを調べて、コツコツ応募し続けていらっしゃいました。その途中で、時々大畑に「こんな求人を見つけたのですが、テンプスタッフフロンティアでは扱っていませんか?」とメールを送られていました。本当なら、私どもエージェントが企業や求人をOさんへ紹介するべきなのですが、逆に彼女から求人情報や企業を教えていただいて、私どもが“営業”に行く形になっていました。Oさんの希望する条件がかなうかどうか?の確認をしたり「こんな方がいらっしゃるのですが…」と売り込みに行く…そんな“営業”です。
希望条件に多少マッチしない求人でも、Oさんは自分で幅広く応募を続けたのですが、なかなか面接に呼ばれることも無いまま時間が過ぎて、とうとう昨年の春、勤務先の派遣会社のリストラで、会社都合退職をすることとなりました。 「働きながら次の仕事を見つけたい」、当初はそう考えていた彼女ですが、前向きに気持ちを切り替えて「これで就職活動に専念できる!」と、自分にマッチした仕事・会社を探し続けました。
在職中から始めて2年以上あきらめずに努力し続けたOさんは素晴らしいと思います。私も、彼女を見ていて「最後まであきらめずに“やり続ける”人は、必ず成功するんだな。」と、実感させられました。 今回ご縁があって就職が決まった鉄鋼専門商社は、当初私どもに依頼していた採用条件を、Oさんの希望条件を満たすため大幅に変更して、彼女を雇用してくださいました。
弊社の紹介でOさんの就職が決定したことは、とても嬉しいことなのですが、彼女自身が素晴らしい人だからこそ、会社の方が条件を合わせてくださったわけで、「制約・制限の多い困難な条件を私どもが何とかしたわけでは無いのだ。」と反省するケースでもあります。 Oさんや彼女を雇用された会社のような素晴らしいお客様に、良い刺激をたくさんいただくことで、経験を増やし、よく考え、次はより早く、質の高い満足をご提供できるよう我々も力を尽くします!!
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