介護マガジン

ホームヘルパー長谷川華子の「ハツラツデイワーク 奮励記」

2008/04/15 食事摂取量の低下

若年性アルツハイマー病の男性のご利用者様がいらっしゃいます。初めて来所された頃は環境の変化もあり、一日中落ち着きが無く過ごされていました。その頃に比べると今では施設の生活にも慣れてきた様子で、表情も柔らかくなり穏やかに過ごされる時間が増えてきました。また、表情が硬くフロア内の徘徊が始まればトイレのサインであったり、少し不穏な状態でもそばで歌詞カードを見せながら歌えば落ち着いて一緒に歌を歌い始めたりと、ご利用者様の出されるサインや興味のある事を見つけることができた事も関係しているのかなと思っています。このままご利用者様が穏やかな気持ちで毎日を楽しく生活していただけけたら、と思うのですが、病状は日々進行しているようで、最近今までのご利用者様からは考えられないような行動が出てきました。

いつも何度も何度も口癖のように「ごはん」という言葉を言われ、食事中は他のご利用者様の食事にまで手を伸ばそうとされていたご利用者様が、ここ10日間くらい、食事を前にしても食べようとされなくなりました。風邪などの症状はなく血圧も体温も脈拍も安定していますが、1ヵ月ほど前から今まで口にする事がなかった暴言を吐かれるなど、症状が進行していると感じていました。そのため、食事をする、食べるという事が分からなくなってきているのかなと思いました。初めは少し介助をすれば後は食べていただけたのですが、先日も食べようとされないため、介助を行い食べてもらおうとしました。ところが、口の側まで食べ物を近づけると顔を背け「もういらない」と言われてしまいました。

食事を摂らなくなると体力が低下してしまいます。しかし「いらない」と言われるご利用者様に無理やり食べさせることはできません。お茶やお汁、おやつはご自身から手を伸ばし全部召し上がられているので、まずは食事の内容や提供の仕方を考えたいと思います。