介護マガジン

ホームヘルパー長谷川華子の「ハツラツデイワーク 奮励記」

2008/06/10 歩かないと…

先月末、一人のご利用者様が亡くなられました。83歳でした。施設が開設した当初から、通いと宿泊をご利用されていました。風邪をひかれることはあっても寝込んでしまう事は無く、一日も休まず来所されていました。腰と大腿部に痛みがあり車椅子を使用されていましたが、「歩けなくなったら家族に迷惑がかかる」と口癖のように言われ、毎日毎日歩行訓練に励まれていました。

ご利用者様がお亡くなりになる5日前、ご家族様から「昨日全く立てなくなり、病院受診したところ検査入院となったのでしばらく休みます」と連絡が入りました。その2日後、上司と一緒にお見舞いに行きました。ベッドで過ごされているご利用者様は少し荒い息づかいで辛そうに見えましたが、私達の顔を見ると笑顔も見られました。そして「ちょっとでも歩かないと歩けなくなってしまう。家族に迷惑がかかる」といつものように話されました。「今は歩く訓練は休んで、しっかりと治して下さいね」と伝えると、笑いながら「早く治すから、また(施設に)行かせてね」と言われました。ご家族様からも「毎日行くのを楽しみにしてるので、退院後はまたお願いします」と言っていただきました。

その2日後、ご利用者様は亡くなられました。「歩かないと歩けなくなってしまう」という言葉が今でも耳に残っています。