介護マガジン
ホームヘルパー長谷川華子の「ハツラツデイワーク 奮励記」
2008/06/24 農家の子
今月より一人ご利用者様が増えました。その方は、私が以前配属していたデイサービスセンターに通っておられた方です。認知症状が進行してしまい、通所と定期的な宿泊のご利用希望があって、小規模多機能ホームをご利用されることになりました。
初回の日、ご利用者様とお話している中で、施設には畑がある事を伝えました。すると「畑があるの?」と興味津々に訊ねられました。「今から水やりに行くのですが、一緒に行きますか?」と訊ねると「行こうか」と笑顔で返事してくださいました。
デイサービスをご利用されている時は、貼り絵や塗り絵などを勧めても“目が悪くて見えないから”と言われ、花の水やりを依頼すると“しんどいから”と何に対しても興味を持つ事無く、一日どんよりとした表情で過ごす事が多かったと記憶にあります。だから畑に対して興味を持たれた事に驚きました。「畑作業をされたことありますか?」と訊ねると「あるよ。農家の子やからね」と言われました。畑に行くと植えてある苗を見て「あれはさつま芋やね。向こうに植えているのはスイカ」と次々と言い当てられました。水やりを一緒に行い、大きく育った胡瓜とサニーレタスを収穫しました。「明日はじゃが芋の収穫日なので、明日もお願いできますか?」と言うと「楽しみやね」と笑顔でうなずいてくださいました。
夕方の送迎前に午前中に畑に行った事を覚えているかな、と思いご利用者様に尋ねてみました。すると「大きな胡瓜とレタスを収穫したね」と覚えておられました。次の日にじゃが芋の収穫がある事を再度お伝えすると「そうやったね。楽しみやね」と言われました。次の日のじゃが芋掘りではご利用者様が率先してされていました。
“農家の子”と言われたことから、昔よくお手伝いされていたのだと思います。デイサービスをご利用されている時には見られなかった、活き活きとされた表情で楽しまれている姿にとてもうれしくなりました。
