介護マガジン

ホームヘルパー長谷川華子の「ハツラツデイワーク 奮励記」

2008/11/11 病状進行からの行動

アルツハイマー病の男性のご利用者様がいらっしゃいます。来所されはじめてから半月、症状はまだ軽く、物忘れがあるものの会話は成立し、動作に関しても着脱には少し介助を要しますが、立ち上がりや歩行などは特に問題なく過ごされています。しかし、最近だんだんと症状が進行しているんだな、と思うような部分が見えてくるようになってきました。
入浴後、少し介助をしながら服を着ていただきました。その後はいつも畳の床に座り込み、ご自身で靴下を履いていただきます。いつものように靴下は時間がかかりながらもご自身で履くことができ「履き終わったら、こちらの椅子に腰かけましょうか」と声掛けをして次の動作へと促しました。普段なら「分かりました」と笑顔で答えながらすぐに立ち上がる事ができるのですが、その日は座り込んだ状態から膝を立てる事も、また四つんばいになる事もなく、立ち上がろうとしません。「どうされました?」と訊ねると「はい、行きますよ」と言われるのですが、なかなか動こうとされません。入浴で疲れてしまったのかと思いましたが、そうでもない様子。もしかしたら、どうすればよいのか分からないのではないかと思い、ご利用者様と同じ体勢になって、立ち上がるまでの動作を一つ一つ声掛けしながら行ってみました。すると同じように立ち上がる事ができました。また、別の日には、職員が話しかけたとたんに表情険しく「俺の顔がおかしいんか?」と怒り出したり、他のご利用者様のお菓子を取って食べてしまったり、食べ物ではない物を食べようとしたりと、毎日の事ではありませんが、病状の進行による行動が出てくるようになりました。
アルツハイマー病は現時点ではまだ治す事ができる病気ではありません。進行を遅らせて、できるだけご利用者様が自分らしく、穏やかに過ごしていただけるように私たちは援助していかなければと思います。